2025年度 第2回研究会・交流会
テーマ “個”を知る視点から始める、みんなが学べる教室へ
〜脳と言語のしくみ、国内外の教室環境を活かす実践のヒント〜
日時 2026年 2月15日(日)13:00~16:00(12:40受付開始)
*16:30~17:30 交流会
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・・-・-・-・-・-・
【参加形式】 ZOOMミーティング
【参加申し込み・参加費】申し込み期間1月10日(土)〜 2月12日(木)23:55
会員 無料 (会員ページ「マイページ」よりお申し込み下さい 現在準備中)
非会員 一般 2000円、学部生・院生 1000円(Peatixから参加申し込み)
*近日中にHPにてお知らせします 現在準備中
- 当日はライブのみの配信となります。録画の後日配信はありませんのでご了承ください。
- 参加申込者には、研究会前日に、当日のZOOM URLと資料を配信する予定です。
- 研究会後に交流会を開催します。交流会のみの参加も、研究会への申し込みが必要です。
【研究会概要】
次期学習指導要領の改訂が近づき、学校では「個別最適な学び」をどのように実現するかが大きなテーマになっています。ですが、そもそも“個”とは何を指すのでしょうか。また、その子にとっての「最適な学び」とは、どのような状態を意味するのでしょうか。
本研究会では、子どもがどのように音や文字、ことばを理解しているのか、そしてどんな個性や違いが学び方に影響するのかを、脳や認知的な観点から紐解きます。そのうえで、子どもの特性に応じた学びやすい教室環境をつくることが、結果的にクラス全体の理解を助ける「ユニバーサルな授業づくり」につながることを示します。
講演会とシンポジウムでは、脳科学・言語習得・特別支援教育・海外の学校の実例をもとに、誰もが学びやすいユニバーサルな教室づくりについて、皆さまと共に考える時間としたいと思います。
1)基調講演
「子どもの学びを支える認知的基盤としての言語と脳の働き」13:05〜14:20
講演者:井狩幸男(大阪市立大学)
言葉は、音声/文字と意味の関係で成り立っています。頭の中では、音声/文字と意味は別々に処理されます。理解/表現の言語活動においては、音声/文字と意味が瞬時に結びき、言葉になります。
乳幼児は、音声に注意を向けることで、内在するパターンに気づきます。文字にもパターンがあります。ディスレクシアの子どもは、様々な理由で、文字のパターンに気づくのが苦手です。徐々に文字に内在するパターンに慣れてくると、文字と意味が結びつきやすくなります。このパターンに基づく文字と意味の間の関係性の構築が、わかることにつながります。講演では、このような話をいくつか紹介します。
*井狩先生プロフィール
母語獲得・第二言語習得のメカニズムを神経心理言語学の観点から研究。博士(文学)。共著書『小学校外国語活動の進め方—「ことばの教育」として—』(成美堂)、『ことばと認知のしくみ』(三省堂)、監訳『子どもの認知と言語はどう発達するか』(松柏社)など。「生きたことばを習得するための英語教育−母語獲得と脳科学の研究成果を踏まえて−」(学位論文)
2)話題提供1
「社会モデルに基づく多様性を包摂した学校(教室)づくりとは」14:30〜15:00
講演者:前川圭一郎(白梅学園大学・足立区こども支援センター)
次期学習指導要領の論点整理では、「多様性の包摂」を通常の教育の基本方針として明示し、従来のように通常の教育に特別支援を付け足すのではなく、通常の教育そのものをインクルーシブなものへ転換する方向性が示されています。つまり、多様なニーズをもつ児童生徒が在籍することを前提に、学校づくりの土台に包摂を位置づけていこうとするものです。
「多様性の包摂」ということの背景には、【障害の社会モデル】という概念があります。これは、障害を有する者が受ける困難さや制限は、心身の機能の障害のみならず社会における障壁と相対することによって生じるという考え方のことです。
何やら「難しい」とか、「理想では?」と思われる人もいるかもしれませんが、実際に障害の社会モデルの視点から、多様性を包摂する学校(学級)を作ることにチャレンジしている自治体は存在します!今回の講演ではそうした実装するための工夫や事例を紹介させて頂きます。
*前川先生プロフィール
子どもの多様性に配慮した特別支援教育の研究と実践に従事している。
専門は 応用行動分析、ポジティブ行動支援、就学移行支援、多職種連携協働である。
主な著書に『学校全体で挑む 誰ひとり取り残されない学校づくり すべての子どものウェルビーイングを目指す』、『オンラインとオフラインで考える特別支援教育』など多数。教育・福祉・行政を接続する支援体系の構築にも取り組んでいる。
3)話題提供2
「子どもの学びを支える環境づくり−英国、フィンランドの学校より-」15:00〜15:20
講演者:山下桂世子(Ashbrook School)
子どもが授業に集中しない、言ったことを聞いてくれない、授業の内容も定着しない、姿勢が悪い・・など「できない」ことを挙げ出すときりがありません。子どもがなぜ授業に集中できないのか、言ったことを聞いてくれない理由はなんだろう、何かがじゃまをしているのかも・・・と考えていくと見えてくることもあります。
では、子どもが学びに向かえるようにするには何が必要なのか。
本発表は「英語の指導」についてではありません。子どもの学びを支える環境づくりについて英国の学校とフィンランドの小学校を訪問した際に見えた環境づくりについてお話をします。「外国だからできること」ではなく、「そういう方法もあるんだ」と感じ、今までと違った視点を持っていただけたらうれしいです。
*山下先生プロフィール
英国Ashbrook School 役職HLTA(High Level Teaching Assistant), ジョリーフォニックス・ジョリーラーニング公認トレーナー, ノッティンガム大学教育学部特別支援教育修士
愛知県岡崎市で小学校勤務後、渡英。イギリス公立小学校で Language Assistant、特別支援学級主任を経て、現職。
多感覚を用いたシンセティック・フォニックスにおける読み書きを日本に紹介。日本の自治体で英語の読み書き指導研修を多数行う。
4)シンポジウム 15:25〜16:00
登壇者と参加者との交流を中心に、質疑応答・意見交換を深める場とします。
【研究会のスケジュール】
13:00 開会
13:00~13:05 開会挨拶 村上加代子(武庫川女子大学)
13:05~14:20 基調講演 井狩幸男「子どもの学びを支える認知的基盤としての言語と脳の働き」
14:30~15:00 話題提供1 前川圭一郎「社会モデルに基づく多様性を包摂した学校(教室)づくりとは」
15:00~15:20 話題提供2 山下桂世子「子どもの学びを支える環境づくり−英国、フィンランドの学校より-」
15:25~16:00 シンポジウム
16:00~16:05 閉会挨拶 大谷みどり(島根大学)
総合司会・銘苅実土(帝京大学)
★研究会後は、交流会にもぜひご参加ください★(16:30~17:30)
懇親会のような形で、みなさんと会話を楽しみながら新しいつながりを得たり、関心のあるテーマについて自由に意見交換ができる場です。今回は4つの「部屋」でお待ちしています! ※ 交流会のみ参加ご希望の場合も研究会の申し込みが必要です。
①「聴覚障害のある学習者が英語を学ぶとき-Part 8ー」長南浩人
聴覚障害のある学習者が英語を学ぶ時の障壁と、その障壁を乗り越えるための学習方法を一緒に考えていきませんか?(仮)
②「音韻認識から読み書きへの指導を考えよう」山下桂世子
2025年度第1回交流会での話をもとに実践結果を出し合ったり、疑問点や知りたいことなどざっくばらんに話しあったりできる場にしましょう!
③「困難を抱えた児童・生徒への個別・少人数指導の課題とポイント」前川圭一郎・銘苅実土
高校レベルでユニバーサルデザインの英語授業は可能なのか?合理的配慮は?相談できる機関はどこ?悩みを話し合いましょう。
④「主体的・対話的で深い学びの授業と評価ーユニバサールデザインの視点からー」森田琢也(うつほの杜学園)
教室にいるすべての児童・生徒にとってやさしいユニバーサルな授業とは何か、評価はそうすればよいのか、皆さんで語りましょう。小中高の先生及び小中高の先生を志しておられる学生の方、ぜひ交流しましょう。
【お問合わせ】
英語教育ユニバーサルデザイン研究学会事務局: info@audell.org
AUDELL研究企画委員会:kenkyu@audell.org